20代のうちはキャリアプランは無視した方が逆に良い件

「キャリアプランを立てるように言われているけど正直言って何も思いつかない」
「やりたいことや得意なことが無いので将来もちゃんと仕事があるのか不安に感じる」
「同期よりも出世して年収を上げ、いつかは起業してみたいと考えている」

本日はそんな方に向けて20代のうちに考えるキャリアプランについてです。

最近は会社で個人単位で目標設定やキャリアプランを考えるのが当たり前になりました。

学生時代は世間や学校が方向性を決めてくれましたが、社会人になると自分の人生は自分で決めないといけませんし終身雇用のような安定性も無くなってきたからです。

リスキングなんてキーワードもあって、若いうちと言えどもプライベートの時間を使ってスキル習得することも推奨され始めましたね。

人生において20代は多くの可能性がある楽しくも大事な時期です。

キャリアにおいては社会人になり少しずつ仕事に慣れていくわけですが、この時期にキャリアプランにこだわりすぎることが逆に成長を妨げることもあるのです。

人生における20代の舞台裏と、キャリアプランを無視することで見えてくる新たな可能性について考えてみましょう。

キャリアプランの例

例えば自分が入社して間もない若手社員として、会社から求められるキャリアプランは以下のようなものになるでしょう。

■目標
10年以内にトップセールスになる
■計画
1年目:言われたことをミスなくこなせるようになる
2年目:先輩の営業活動をサポートして営業についてインプットする
3年目:後輩の教育をしながら自分の仕事もレベルアップする
4年目:先輩が居なくても自分1人で仕事をこなせるようになる
5年目:新規を10件獲得する
・・・・

最初のうちは実績が無いので数字を使った具体的な書き方が難しいのですが、会社としてもモチベーションを見たいはずなので上記のような具合で良いでしょう。

一番良いのは話しやすい先輩に「先輩の時はどんな風に書いてましたか?」と聞いてみることです。

あとはインターネットで「キャリアプラン 例」「キャリアプラン テンプレート」のように検索してみると参考になるものがたくさん出てくるはずです。

キャリアプランは逆効果になる理由

会社では絶対言ってはいけないですが、キャリアプランを一生懸命になって作ることにあまり意味はありません。

もちろん何か目標や方向性を決めないとモチベーションが湧かない人がいるのも知っています。

そういった一時的な気休めくらいの効果がないのも事実です。

なぜなら目標や方向性は人生のイベントや周りの変化によってコロコロ変わるからです。

もっと言うとキャリアプランの内容をしっかり覚えて頑張っている人は少ないです。

ビジネスやイベントなど短期的かつ再現性のあるものに計画は有効ですが、人生はとてつもなく長く誰一人として同じ人生にならないので再現性もありません。

そんなギャンブルに近いものに対して計画を立てること自体が難しいですし、立てた計画に沿って行動することはもっと難しいです。

また社会人になると自分の結婚や親の死別など外部環境の変化によって、自分の生活環境を変えないといけない瞬間もあります。

10年後にどこに住んでいるかわかりませんよね。

20代にうちにキャリアプランよりも優先して考えておくこと

キャリアプランは会社に言われたので仕方なくそれっぽいのを作っておくとして、実際のところキャリアについてはどのように考えておくべきなのでしょうか。

20代のうちから「やりたいこと」「好きなこと」が見つかる人は多くないですよね。

私自身の経験や周りの人の行動を見ていて思うのは「フットワークを軽くしておくこと」だと思います。

「プラン」「好き」というとハードルが上がってしまうので、「なんとなく面白そう」「誘われたから」などの曖昧な理由で行動することです。

何かを見つけるというよりは「行動の数を増やすことが目的」といったイメージです。

人生は計画通りにいかないことは先ほど言いましたが、とはいえ過去にやったことが全くの無駄になるかというと案外役に立つことが多いです。

要は事前に予測したりコントロールするのが難しいだけで、仕事でもプライベートでも経験したことは長期的にみると何かの役に立つことがほとんどです。

それが狙ってやったものか偶然そうなったのかはケースバイケースですし本質ではありません。

20代のうちは独身だったり生活コストが低かったりして、何かとフットワーク軽く動きやすい最後の時期です。

今のうちに色んなことに手を出して3日坊主になっても良いので人生における伏線を張っておくべきなんですね。

それが10年、20年経った頃に「点と点が繋がる」ようなことが起きるわけです。

でも点が少ないと繋がる可能性や組み合わせが少なくなって、年を重ねてから点を打つことは環境の変化や体力の衰えで難しくなります。

プランなんて曖昧なものを真剣に考えるくらいなら、興味のあることを始めてしまう方がよっぽどキャリアのためになるはずです。